「安楽死を遂げるまで」宮下洋一

合法化について実際に団体や、医者、安楽死をする人々を取材した本。

4つの安楽死

積極的安楽死:医師が薬を投与して、死に至らせる行為
自殺幇助:医師から与えられた致死役を患者自身が飲む行為
消極的安楽死:延命措置をやめること
セグテーション:緩和ケアを行うことが結果的に死をはやめること

安楽死の手順(スイス)

自殺幇助団体の会員が次の4つの条件を満たしているか判断
・耐えられない痛みがある
・回復の見込みがない
・明確な意思表示ができる
・治療の代替手段がない

これに加え二人の診断、生命倫理に強い弁護士の許可が必要

精神的痛みは耐えられない痛みに入るのか

・耐えられない痛み
・回復の見込みがないと認定される
精神疾患患者の特徴は以下。

・10代の頃から精神科病院に何度も通うが治らない
・自殺未遂の経験が数回ある
・セロトニンが足りないという生物学的な問題

オランダでは、認知症が「耐えられない痛み」として認められ、終末期でない男が安楽死をした。

安楽死を望む患者の特徴

・「後悔がない。幸せな状態で死にたい」
・頑固
・4W。白人、裕福、心配性、高学歴
・過去に誰かが病気で死んだなど、死に際がどんなものか知っている

安楽死のメリット

・死ねるという状態が自殺予防になる

賛成派と否定派の違い

反対派:「死ぬ権利」が個人だけでなく集団や社会のものでもあるという考え

賛成派:「死ぬ権利」が個人の権利であるという考え

日本の価値観は、1人の死は家族や恋人、地域などさまざまな要素が結びついてることを重視する。

しかし欧米の価値観で言えば、個人主義的観点から、死ぬ権利は個人の権利であることを重視する。

このことはスイスの自殺幇助団体ライフサークルのプライシックの言葉に表れてる。

「人は自らの死を選び、他人は人の死とともに生きる」

つまり、他人は人の死を受け入れるしかできないということだ。

日本で安楽死は受け入れられるか

ないと筆者は言う。なぜなら死ぬ権利というが、日本は生きる権利すら主張しないから。

たとえば有休をとる権利はあるがどれだけの人が積極的にとっているだろう
ブラック企業で過労死する人々だっている。

このような状況からも厳しい

感想・いろいろ

耐えられない苦しみは感情である。測定する道具はないのだ。
「この男にはこの男なりの絶望があるのだ」

・1日でも長生きして欲しいは正しいのか?
その人にとって幸せの道を尊重した上で話し合うことが必要ではないか。例えば認知症の親を見てきた男はこんなふうにはなりたくないと言った。

「人間にはみんな個人の生き方があるんだ。死ぬ権利だってある。誰一人として、人間の生き方を他人が強要することなんてできないんだ」

続いて孫の発言
「私はこんな死に方に反対。いやだけどおじいちゃんの意思を尊重するね」

正しいコミュニケーションのあり方だと思った。

日本で初の安楽死事件を起こした青木。

(東海大学安楽死事件)家族が昏睡状態の夫の死を激しく望み、医者は何度か変わったが、結局優しい性格の青木が多くを抱え実行した。取材するとマスコミや取材に対してとてつもなく怒ってた。これは工場連続幼女殺人事件の被害者土師さんも、オウム真理教の娘松本麗華も言っていた。ただ、裁判の時の自己保身的な発言からも、青木には当事者意識つまり選択への責任が欠落しているように思えた。優しいなんてろくでもないとおもった。
追記:同僚になぜ病院が青木を守らなかったのかと元同僚にインタビューしていた。そこでは青木は元から色々問題があったらしい。出先の病院とかでもそういうことがあったと言ってる。つまり安楽死的なことをやっていたってことだ。

色々考えてたら結局、神様の違い(価値観の違い)でしかないと感じ

、安楽死が取るに足らないことに感じた。人間だってただの生物なのだから、絶対に正しいなんてないんだもん。個人は勝手に死にたければ死ねばいいし、延命したいならすればいい。電車に飛び込めばいいし、病院いけばいいだけ。ただ社会としてどうあった方がいいかっていうのを話してるんだこの人たちは。だから、みんな自分のためもあるけど、社会のためにこういう話してるんだなぁって思った

安楽死を考えていたが、

説得により治療してその後、生き延びたジャネットの話もあった。ジャネットによれば、彼女は痛みに耐えられなかったのではなく、恐怖に耐えられなかったのだという。その結果、安楽死を選び、治療すれば治っていた命を捨てそうになった。生き延びた彼女は安楽死という選択肢がなければ、生きるしかないという気持ちになるのではないかという。彼女を治療した医者であるスティーブンも彼女と共に尊厳死に反対している。ただジャネットの性格的に、自話を美化し、スティーブンを絶対視している傾向がある。29歳で尊厳死を迎える様子をYouTubeにアップして象徴的存在になったブリタニーの話を聞くと、「彼女もスティーブンに見てもらってたら、長生きできたに違いないのに」と言ったのだ。
このことを踏まえて私はジャネットの意見に反対だ。理由を書く。
まずジャネットの安楽死反対は人は生きた方が幸せという価値観の上に成り立っているからだ。押しつけがましさを感じる
次にジャネットは癌が治療によって治ったというレアケースでしかないからだ。多くの人は辛い治療に耐えても生きられないかもしれない。むしろその方が多そうだ。
これらの理由から反対だ。

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