瓦礫の死角/西村賢太の感想・レビュー

内容はどうで死ぬ身の一踊りで描かれていた初のバイトを辞めたところから始まる。

バイトに住み込みだったので、実家に居座っている。

母は怯えている。

しかし母が話しかけてくる。性犯罪者のオットが出所をしてくるとのこと。

夫の犯罪がわかった途端無理やり離婚をして夜逃げ状態で縁を切った。

夫は異常なほど執念深いので、必ず見つけだしてくるとのこと。普通に殺される可能性がある不安だとのこと。

かんたもその不安を感じつつ、このままだと自分も迷惑を被ると思ってさっさと家を出た。

パートで貧乏くらしの母から5万円を無心してもらって。

で、蕎麦屋?かどっかでバイトをするも、やめた話。

最後の一話は藤澤清造の根津権現裏。

初めて読んだ。西村賢太にそっくり。ていうか西村賢太が真似てるんだけど。

西村賢太は独特の語彙、表現を使うんだけど、これみたことあるってやつが山ほど出てくる。

西村賢太は読んだ本を自分の小説でアウトプットして楽しんでたんだな。

この言葉つかったろ

てきな。

「この私小説家への追尋で、もう人生を棒に振る意思を固めた」

北町が29才で逮捕され、精神的支柱であった田中英光の遺族とのゴタゴタで縁を切られ、四面楚歌状態の時に再読し、藤澤清造に心酔することになった時の言葉。

この人のために、人生を棒に振る意思を固めたってのエモいな。

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