90点
- 姉の朱里は身代わりとして殺されてしまった?偽造された身分書などを用意していたことからそうなのだろう
- 人形を作ること、写真を取ること、本を読むことなど様々な場面で「実際よりも美しい」という表現が出てくる。文学の世界には認知を疑ったり、認知しているもののみを信じる話が出てくる。例えばハイデカーは野菜?か何かを見てその偶発性に吐いてしまったみたいな話があった気がする。
- 木原坂朱里の狂気的な性分はおもろかったな。ノルウェーの森でも小さい少女が大人を騙し、その騙すことに喜びを感じているシーンがあったと思うがとても近いものを感じた。神話とかにあるのかな?
- 純文学×ミステリー。朝井リョウもやるけど純文学に仕掛けがあると、読んでいておもしろかったーとなる。手紙を書いている人と訪問している人が別人だったり、姉が実は小林百合子で僕に「助けて」といった意味がわかったり。ただしネタが分かっている分、もう一度読もうとはなりにくい。
- 芸術性のために女性が焼かれていてもシャッターを切ってしまう彼。道徳性の向こう側に芸術はあるのか?
- 冤罪って怖いなと思った。人が作った法律を人が運用して人をさばく。そのため誰にとっても納得の行く判決なんてないし、ミスも起こる。