羽生世代と言われる時代がある。羽生善治を中心とし約30年間、将棋界の第一線で活躍した棋士たちのことだ。
上の世代を早くから退け、下の世代を長く抑え込んだ彼らが同年代に生まれたのは偶然か。
この本では羽生世代、また羽生世代よりも上の世代、下の世代のトップ棋士たちへのインタビューから羽生世代についてみていく。
羽生世代とは
本書で羽生世代としているのは羽生善治、森内俊之、郷田真隆、丸山忠久、藤井猛の5人。
●羽生善治
●森内俊之(としゆき)
レジェンドがチャンネル始めたから、将棋界に衝撃はしったらしい。
●郷田真隆(ごうだまさたか)
Abemaトーナメントみて好きなった。
●佐藤康光(やすみつ)
将棋連盟の今の会長。
会長やりながら、順位戦A級1組にいる。つまり日本のトップ10の実力維持してるっていう意味わからん人。
●丸山忠久(ただひさ)
いっつもニコニコしてる。週5でジム行ってる。
●藤井猛(たけし)
ユーモアの人。話が面白い。藤井システムなど新しい将棋をいつくも発明した革命家。
他に羽生世代と言われることのある棋士は以下。
村山聖(さとし)
先崎学(せんざきまなぶ)
屋敷伸之(のぶゆき)
深浦康市(こういち)
タイトルについて
現在は8つ。
序列順に竜王、名人、王位、王座、棋王、叡王、王将、棋聖。
2017年から叡王はタイトル戦に昇格したので、羽生世代は7タイトルを争ってたことになる。
インタビュー
谷川浩司
加藤一二三に継ぐ、中学生棋士。21歳で史上最年少名人を獲得。1997年。名人位を通算5期獲得。17世名人の資格を得る。
光速流という鋭い寄せは将棋の概念を変えた。羽生世代が幼い頃に憧れていたヒーローである。
羽生六冠。
最後のタイトルが谷川の持つ王将位だった。
谷川は羽生を退ける。
ここで羽生の七冠はついえたか思えた。
七冠を達成するには、保持している6つのタイトルをすべて防衛し、谷川への挑戦権を獲得せねばならないからだ。
しかし1996年、羽生は6つのタイトルをすべて防衛し、谷川のもとにに挑戦者として舞戻り破った。
・強い棋士とは
芸術家、勝負師、研究者の3つの顔が必要。
・最も好奇心のある棋士
羽生と数多くの将棋を指し、羽生の圧倒的な力を痛感し続けた谷川が、羽生の強みを分析する。
「羽生さんは最も好奇心のある棋士です」
これは羽生の著書からもわかる。たとえ大事な順位戦であろうと、新たな手があれば試し、将棋を追求し続けると書いてある。
また記録にもそこまで興味はないらしい。将棋を楽しんでいるのが羽生だ。
・村山聖の存在
谷川が言うには羽生世代に影響を与えた棋士として村山聖が大きかったのではという。
村山聖とは「聖の青春」の主人公で持病と戦いながら名人を目指した強豪棋士だ。
将棋が当たり前にさせることのありがたさを肌で感じていたのだろうというのだ。
島朗(しまあきら)
「島研」という伝説の研究会の主催者。メンバーは羽生善治、佐藤康光、森内俊之。
島研で島朗自身も刺激を受け、米長邦雄を破り第一期竜王位を獲得。
室岡克彦(むろおかかつひこ)
チェスの研究法を取り入れ、佐藤康光など羽生世代に影響を与えた。
久保利明(としあき)
さばきのアーティストを異名を持つ振り飛車党。
さばきとは自分の攻め駒を持ち駒にすること。
持ち駒だとどこでも打てるのでメリットが大きい。
振り飛車とは序盤に飛車を動かして戦うスタイルの棋士のこと。
逆に飛車を動かさずに戦う棋士を居飛車(いびしゃ)党という。
兵庫県の加古川出身。Abemaトーナメントでも加古川チームで戦ってたのが印象的。
羽生世代より5学年下の1975年生まれ。タイトル通算7期(棋王3期、王将7期)の強豪。
奨励会時代から村山聖に何度も将棋を教わり、研究会にもよく呼んでもらっていた。
「自分の半分は村山将棋でできている」というほど影響を受けている。
ちなみに村山は聖の青春でも書かれていた通り、将棋会館棋士室の住人だった。
いつも棋士室で過去の棋譜を漁っては研究していたのだ。
村山は後輩の面倒見がよく、奨励会員をよく将棋に誘うので、久保は村山の近くで棋譜並べをして暇アピールをしていたという。
郷田真隆
タイトル獲得通算6期。
穏やかな感じがするが、インタビューをみたらイケイケでかっこよかった。今でもタイトル狙ってるって断言してた。
終わりに
読んでから時間がたって感想書いてるから内容忘れてて全然かけなかった。めっちゃ面白かったのにもったない。
読んだらすぐこまめに、アウトプットしないとな。反省。